オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

「自分の時間」も「所得アップ」も。二兎を追う新入社員

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 株式会社は、5月10日(木)に「2018(平成30)年度 新入社員意識調査アンケート結果」を公表しました。

興味深いのは、年々「プライベート指向」が強まっていることです。

また、AIに対しては肯定的に捉えている傾向が見てとれます。

なお、管理職に対しては「寛容型」「ムードメーカー型」を理想としているようで、仕事もガツガツやるというより、緩やかななかで仕事をしたい気持ちがみてとれます。

このような調査も参考にしていただき、ある程度は新人の気持ちに寄り添う「コーチ型のマネジャー」を目指すことで、能力を引き出していくことが出来そうですね。

もう一つ、本日配信された『「新」経世済民新聞』のコラムが興味深かったのでご紹介します。

定点観測、新人研修

このコラムの中で、『大組織において困難な状況を乗り切っていくには、一人ひとりが教養豊かでなければならない。

教養豊かとは、物知りのことではない。知能指数でもない。

故・福田恒存氏が表現した

「教養とは、どんな人とでも
 馬を合わせることができる」

ことだ。

言い換えると、謙虚で、かつ、優れたコミュニケーション能力を持つことである。

新人は、必ず私に質問する。

「その教養を身に付けるにはどうしたらいいのですか?」

これに対する答えなどない。だから答えにならない答えとなる。

「本を読むこと。そして、どんな分野でもいいからNPO、同好会、市民活動に所属すること」

要は、自分の組織に閉じこもるのではなく、様々な人が様々な人生を送っていることを
身近に知る。その人たちとの関わり合いで、教養とは何か考え続けていく。』

という指摘に共感した次第です。

結局は、人柄。

これは、新人だけではなく、生涯研鑽していく必要があるのでしょうね。

f:id:ogaz100:20180515093036p:plain

「働き方改革」のはじめの一歩

みずほ情報総研 株式会社が、5月1日づけで『「会議」のあるべき姿』というコラムを掲載しています。
働き方改革」のポイントの一つとして「会議のあり方を見直すこと」が提唱されています。
案外、「会議」にかかる時間は馬鹿になりません。
参加者全員の時間を奪っているわけで、その会議の価値・成果と費用を単純に金額換算するとゾッとするかもしれません。
「会議」は「衆知を集め、高付加価値のアイデアを出す場」「重要な情報を共有し、方向性を合わせる場」です。
会議室を出た瞬間、「なんだったんだろうね・・・この時間」というようなつぶやきがでない「会議」を「働き方改革」の「はじめの一歩」にしてみませんか?

「ビジネスマナー」の奥深さ

新入社員研修が近くなると、どうしても調べたくなるのが「本当のビジネスマナー」です。

以前から、スッキリしない気持ちがあり「調べたくなる癖」が発動します。

今日は、面白いブログを見つけました。

www.netlorechase.net

安定的につながる固定電話なら「もしもし」を言っちゃダメ、という説について納得は出来ないまでも理解は出来るのです。

つまり、「余計な言葉で相手の時間を奪わない」程度の意味で・・・。

しかし、携帯電話であれば話が異なります。

電波の状況などで通話が不安定になることがあり、その際は通信の確認をするための言葉は必要になるはずです。

そうした際には「もしもし」は便利な言葉です。

なぜなら、日本人ならそのニュアンスが浸透しているからです。

そこで、そもそも「もしもし」とはどういう意味か、私はマナーの師匠から「申す申す」が語源と習っていました。

これは正しいようですが、なぜ「申す申す」が「もしもし」に変容したかまでは考えが及びませんでしたので、このブログを読んで「深いなぁ・・・」と感じた次第です。

いずれにしても、世の中には根拠薄弱な論説が多く流れています。

「そもそも」とか、「なぜ」という観点で根拠を探ってみると本質に近づけるのではないかと改めて感じた次第です。

戦略的な人財開発

働き方改革」が本格化するであろう平成30年。

働き方改革」を進めるためにも、企業の持続的成長を確保するためにも「人材」の強化が不可欠です。

そのためには、パフォーマンスの高い人材を継続的に確保する「人材育成のしくみ」が、ますます求められてくることでしょう。

一方で、教育・研修担当者の経験が浅い、総務・人事と兼務で時間が取れないなど、「人材育成のしくみ」が十分でない企業も多いのが現実です。

経営資源のうち、2倍にも3倍にも使えるのは、唯一人的資源だけである」とドラッカーが言っているとおり、人財開発がこれからの企業の行く末の決定打になると思います。

人財開発は、組織レベルの「経営戦略」と個人レベルの「キャリア形成」「人材育成」を組み合わせ、戦略的に行うことが重要です。

今こそ、戦略的な人財開発を進めていきたいものです。

f:id:ogaz100:20161024141549j:plain

 

『学び』は多面的

うっかり半年ほどブログを更新していませんでした。

早いもので平成29年もあと二週間足らずとなりました。

今年も皆さまからのご愛顧を賜ることができ、多くの一期一会を経験しました。

人の可能性は∞

一人ひとりのもつ「業(ワザ)」を磨く支援をさせていだき今年も一年。

私自身もさまざまな学びがありました。

特に「阪口武 人事塾」では、半年間の『人事』に関する学びで師匠の経験知と理論の融合、そして、共に学んだ仲間からの刺激。

本当に充実した空間を共有し有意義な時間を使うことが出来ました。

学びは実践に!

今年の4月に出版された「人材開発研究大全」に刺激を受け、「研修転移」を今までよりも意識した一年。

私が学んだことも、新年の学習支援に活かさなければ!と意を決しておるところです。

平成30年も、いろいろなことがあると思います。

全ての経験を良い学びにしていきたいものです。

f:id:ogaz100:20171219120450j:plain

人材育成のプロを目指して

7月28日(金)に発行されたメールマガジン「 IDマガジン 第68号」に掲載された鈴木教授のコラムを読み返していると、表題について改めて考えさせられました。

少し引用します。

「やっぱりIDerも、自分はデザイナーだと自覚することから始めて、自分ごとのプロジェクトに取り組み、みんなに喜んでもらえる作品を生み出す人なんです。そして「対象領域を限定した領域依存の専門的な知があるかどうか」でプロか素人かが決まる、という点も踏まえて、プロであり続けたい(プロに近づきたい)ものですね。授業は誰でも行っているが、IDの素養を持つ人がデザインした授業は、「こういう授業が受けたかったんです」と言ってもらえるようになるはずであろう。いや、そうならないとすれば、まだアマチュアであって、プロとは呼べないということなのかな。」

現在、弊社では研修を中心にした事業を行っています。

なので、「こういう研修を受けたかった」と言っていただけるようデザインしています。

先般、高知商工会議所様主催の研修では、参加者の方からそういうお声を頂戴しました。

とても嬉しく思いました。

少しは「プロらしくなってきたかな」と・・・。

しかし、「研修のプロ」は「人材育成のプロ」と同義ではないと考えています。

もっと「人事」のこと、「人」のこと、「仕事」のこと、まだまだ勉強が足りないと思います。

さらに精進が必要です。

 

f:id:ogaz100:20160512170824j:plain

インストラクショナルデザインとコーチング

インストラクショナルデザインは、「学びを支援するための方法論やモデルの集合的な考え方」と捉えてもいいと思います。

コーチングは、「教えない学習支援の方法論」といえるでしょう。

と考えると、インストラクショナルデザインの考え方を活用したコーチングができれば、さらに良い「学習支援」のスタイルができるのではないか、と考えております。

今、活用できるであろうモデルとしては、学習への動機づけモデルである「ARCSモデル」が真っ先に思い当たります。

私が実践しているコーチングでは、テーマに関係あるトレンド情報などから入るように心がけています。これは、テーマへの注意と関心を持ってもらうことを狙っております。

その後は、自分史をたどることでご自身も気づいていない「武器」に気づいていただき、テーマへの関連性に結び付けていきます。

その後、GAPモデルを活用して課題設定し、解決の糸口をスモールステップで描いてもらうことで自信につなげます。

コーチングのまとめでは、「お話できてよかった」と感想を頂戴しております。これは、満足を感じていただくことでアクションプランを実践することにつなげるためです。

今後はさらに、インストラクショナルデザインコーチングを融合的に展開していきたいと思います。

 

f:id:ogaz100:20160519114433p:plain