2016-01-01から1年間の記事一覧
憤とは「発憤」の憤です。 辞書の定義でいえば、「これから大いに励もうと精神をふるいおこすこと」で、分かりやすくいうと「ワクワク」する状態であることです。 つまり、孔子は「ワクワクする気持ちのない者には教えない」と言っているのです。 これは、イ…
福沢諭吉の著『学問のすすめ』は、現代でも通用する考え方が多々記されています。 その中でも、タイトルの言葉は深いものです。 我々は、何か困ったり悩んだとき、ついつい人に頼りたくなります。 もちろん、人に頼ることは悪いことではありません。 しかし…
山本五十六元帥の名言、「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」という言葉がありますが、ここでは、「ほめなければ人は動かない」と言っています。 また、コーチングにおいては、「承認」の重要性が提唱されています。 実は…
「嫉妬は他の人をけなし、批難などをするのに役立つだろう。 しかし、すべては他の人から自由を奪い、呪縛、拘束するための手段である」 -A.アドラー『性格の心理学』P.76- 「生涯にわたって妬みに満たされている人は共生にとって有用ではない。 そのよう…
日頃、特に研修中は「言葉」の力について強調しています。 だから、曖昧表現は極力排し、具体的な表現になるよう心がけていますし、参加者の皆さんに対しても「厳しい」と思われるぐらいつっこんでいます。 そのための手法が「ゴール分析」です。 「ゴール分…
ついつい感情的になって怒ってしまうことがあります。 特に、「怒りっぽい人」は、閾値が低いようで、(俗に“沸点が低い”などと言われます)ちょっとした事でも感情的な反応をしてしまいます。 ところがアドラーは、「そもそも“怒りっぽい性格の人”など存在…
最近、「キャリア」に関するお仕事が続いています。 そこで、「キャリア」についての私の考えを整理しておきたいと思います。 実は、多くの方が「キャリア・デザイン」をして今があるわけではないのではないかと思います。 私も、今まで流れ流されて今があり…
大ベストセラー「7つの習慣」に、「インサイド・アウト」という考え方があります。 これは、原則を中心におき、自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということです。 例えば、信頼されたいなら、信頼に足る人になることから始めないといけな…
若い人達が「自分探し」をするという番組を見たことがあります。 「自分は何者か?」「自分は何をしたいのか?」「自分はどういう人間なのか?」 いろいろと問いかけて、その答えを探しています。 しかしアドラーは、自分の内側を見つめているだけでは「自分…
アドラーは、フロイトが提唱した「トラウマ」について否定的です。 「トラウマ」は、言い訳に過ぎない、と考えたようです。 過去の失敗体験により、同じ課題を避けたり、再び失敗したときの言い訳に使われているという考え方です。 つまり、「できない」は「…
劣等感を克服するために、アドラーは二つの考え方を提示しています。 一つは、「優越への努力」です。 これは、他者に対する競争心や嫉妬心を克服するために努力をすること、だと言っています。 二つ目は、「完全への努力」です。 これは、周囲の人達のため…
誰しも、何らかの「劣等感」を持っていると思います。 この「劣等感」は、アドラーが発見したそうです。 アドラーは、「劣等感」を「理想の状態とのギャップ」と捉えています。 ですから、「劣等感」を感じること自体は普通のことであり、足りない部分を補う…
最近、一般的になってきた心理学に「アドラー心理学」があります。 心理学の世界で、突出して有名なフロイトやユングと同世代の人ですが、なぜか二人ほどの強い印象がなく、注目されてきませんでした。 アドラーは、人間性心理学の源流として、その後のポジ…
インストラクショナルデザインでは、学習を促進するための仕組みである教育システムに関する研究も進んでおり、教育システムを開発するプロセスをさす教育システム設計という考え方があります。 中でも、ADDIE(Analysis:分析、Design:設計、Development:…
人材意育成を担当しているものにとって、教育の効果測定は悩ましい問題です。そこで、注目されるのがカークパトリックの「4段階評価モデル」です。 このモデルは、1954年に構想され、1959年に公表された伝統的な枠組みあり、人材育成に携わる者のバ…
インストラクショナルデザインは、インストラクションを効率よく、効果的で、しかも魅力的な形で学習支援できるよう設計するための考え方のことです。 では、インストラクションとは何か、というと「学習者の学習を助けること」であり、ティーチングではあり…
企業活動において、「マーケティング」は重要なテーマです。 ところが、今ひとつ「マーケティング」について、形式的な取り組みしかなされていないような傾向が見受けられます。 「マーケティング」とは、辞書には「顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立…
人材開発研究が進んでいる欧米では、インストラクショナルデザインという考え方が一般的です。 インストラクショナルデザインとは、学習者が効果的・効率的そして魅力的な学習が進められるよう支援することを目指し、教育学や教育心理学、学習科学などの理論…
日本では、古来教育に力を入れてきたことを今までご紹介して参りました。 ところが、近年の日本企業における人材開発は、どちらかというと片手間に位置づけられている傾向にあるようです。 しかし、欧米では、人材の能力向上が企業発展の鍵であるという認識…
「三方よし」は、近江商人の商売に当たっての基本理念といわれています。ところが、「三方よし」という言葉自体は、近江商人に伝わる歴史的言葉ではないようです。元々は、近江商人の中村治兵衛家に「他国へ行商するも、総て我事のみと思わず、その国一切の…
この言葉を聞いて「おや?」と思われた方もおいでるかもしれません。 現代においても部下指導の拠り所となっている山本五十六元帥の名言「やってみせ 言って聞かせ させてみせ 褒めてやらねば人は動かじ」じゃないの?という感想を持たれた方もおいでること…
日本最古の兵法書に『闘戦経』という書物があります。 この書は、今から900年以上も前、平安時代の末期に朝廷の書物を管理していた大江匡房が書いたものとされています。 大江匡房は、『孫子』の説く「兵は詭道なり」という兵法が日本人のスタイルに合わ…
最近、「部下・後輩指導」に関する相談をよくいただきます。 「OJT」が重要だとは分かっているけど、どうすれば効果的な指導・育成になるかわからず、つい無手勝流で行ってしまっている。 結果的に、人間関係も悪くなり、負のスパイラルになっている、と…
戦国武将の後継者育成を省みたとき、企業における後継者育成の重要性が明らかになってきます。 特に、織田・豊臣・徳川を比較した際に、その重要性が際立ってきます。 また、前田利家の妻まつが、息子の利長に告げた言葉は、現代の経営者にも通用すると思わ…
インストラクショナルデザインを構成する重要な要素の一つである学習理論は、第二次大戦中の米国において、バラス・スキナーらの研究などを中心にした行動主義心理学の知見を基に、効果的に学習者の行動変容を促すためのノウハウとして蓄積されていきます。 …
日本企業における人材育成の現場では、大企業はともかく中小企業においては、人事部門や場合によっては総務部門の片手間のような仕事になっていることが多いようです。 しかし、2000年頃からeラーニングの普及に合わせて認知されはじめた「インストラクショ…
今週は、人事制度について、いろいろと考えさせられております。 人事制度は、どうしても人事部門で整備するため、現場との距離感が大きくなります。 しかし、人事制度を運用するのは現場です。 やはり、現場の意見を反映して、より良い制度に改善していくこ…
さまざまな企業を訪問してお話しを伺うのですが、「どうしても人財開発に時間がとれない」という悩みを聴きます。 人財開発専門の部門でもないかぎり、どうしても後回しになってしまうようです。 それだけ、人事の仕事は多岐に渡り、手がとれないのが実情な…
人は、どのように「幸福」を捉えているか。なかなかに難しい問題です。 米シンクタンクのピュー・リサーチセンターが2014年に世界各国の「幸福度」を調べたところ、「日本人の「幸福度」は先進国で最下位だった」ということ衝撃的なニュースに驚いた方も頷い…
就活中の学生にとって、面接は人生を左右する重要な場でもあります。 就活の面接では、基本的にはPREP(Point-Reason-Example-Point)法ができるだけで、ずいぶんと印象が変わると思います。 そこで、徹底的にPREPをたたき込んでいますが、なかなか難しいよ…