オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

稲盛和夫氏の視点からの「不言実行」

不言実行」という言葉があります。

これは、『不平不満や愚痴などを言わず、黙々となすべきことをすることを「不言実行」と言います。「不言」は、「言葉に出さないこと」、「実行」は「行動すること」なので、簡潔に言うと「何も言わずに行動すること」という意味合いになります。』

とあります。

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なんとなく格好いい言葉ですが、この「不言実行」に対して京セラとKDDIの創業者で「経営の神様」と称された稲盛和夫氏は『「ナンセンスだ」と切り捨てた』といいます。

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稲森氏は、『会議において奥ゆかしさなど要らない。知っていること、伝えたいことをガンガンぶっ放せ』と考えていたようです。

つまり、「有言実行」が大切だということでしょう。

ただし、なんでも調子の良いことを良い、成果が出ないのでは意味がありません。

『有言実行できる人は、仕事を受けたときや自分で自発的に何かをはじめるときでも、必ず具体的な計画を立ててから行動に移すことができます。』

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ただ、言葉に出して意見を言ったり、提案や提言をすることは勇気が要ることでもあります。

それは、考え方の異なる人に「叩かれたり、否定されたりする」からです。

価値観が多様化した現代では、全ての人に共感されることは不可能に近いでしょう。

だからこそ、多くの意見を出し合い、それぞれの意見について「Pros & Cons(プロコン)」で検討することが大切です。

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『「Pros & Cons」とは、日本では「プロコン」と略称される思考法』であり、『「メリットとデメリット」「賛成意見と反対意見」など、ロジカルに議論を戦わせるための2つの比較検討材料』をさす考え方といっても差し支えないでしょう。

ただし、「プロコン」は適切に進めないと、本質からずれることがあります。

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『反対に書くだけじゃなくて、「こういう条件下ではプラスマイナスがありますよね」って書いてあげるのが、正しいプロコンの書き方』という点は抑えどころでしょう。

また、本来の比較要素が漏れている状態で比較検討するのも良くないと指摘されています。

検討要素毎に比較検討することで本質的な分析ができるということでしょう。

いずれにしても、多くの情報が出されなければそもそも「プロコン」どころではないわけです。

ということで、「不言」は良くない、ということでした。