さて、今回の「インストラクショナルデザイン」は、フロリダ州立大学教授ジョン・ケラー博士が提唱したARCSモデルを紹介します。
ARCSモデルとは、学習者の動機づけ理論です。
ケラー博士は、動機づけモデルに関するさまざまな文献を調査し、共通する属性を発見し、それが4つに分類できることを見出しました。
その頭文字をとって、ARCSモデルといいます。
(1)注意の側面 おもしろそうだ、何かありそうだという学習者の興味・関心の動きがあれば、注意が獲得できる。
(2)関連性の側面 学習課題が何であるかを知り、やりがい(意義)があると思えれば、学習活動の関連性が高まる。
(3)自信の側面 達成の可能性が低い、やっても無駄だと思えば、自信を失う。
(4)満足感の側面 学習を振り返り、努力が実を結び「やってよかった」と思えれば、次の学習意欲へつながる満足感が達成される。
(引用:鈴木克明 『魅力ある教材』設計・開発の枠組みについて—ARCS動機づけモデルを中心に— 教育メディア研究 1(1) 1995 50 – 61)
学習の効果は、学習に向き合うときの意欲によって効果や効率が異なり、学習の満足感が高ければ、継続的な学習につながります。
ARCSモデルは、シンプルですが強力なモデルです。
プレゼンテーションのシナリオを設計する際にも活用できます。
ぜひ、ご活用下さい。
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