オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

仕事を拒否する傾向に注意!浮いてしまう人の対処法は?#相談

YAHOO!ニュースに標記のトピックが掲載されていました。

news.yahoo.co.jp

最近、自分の領域を狭めて仕事を拒否する傾向にある人についての相談もチラホラとあります。

このトピックでは、新入社員がそういうセリフを言うらしいので深刻です。

これからの社会人生活を送る際に損をすることが考えられます。

大体、このような考えを持っていて、日頃から口にするような人は周囲から浮いてしまい、関係性を悪化させてしまうことが多いようです。

そうなると、職場の居心地も悪くなり、仕事もやりにくくなることでしょう。

そもそも、こう言う発想になってしまった原因を探る必要があるのですが、最も影響が大きいのは上司や先輩の言動だと考えられます。

他の部署や他者から仕事を依頼された際に、「それは自分の仕事ではない」ということで拒否しているような先輩たちがいれば、それが正しいと認識します。

本来、日本のビジネスにおいては、まだまだジョブ型は浸透しておらず、曖昧な業務範囲の中で仕事をすることが多いわけで、明確に「〇〇は、誰それの仕事」と割り振れないことが多いものです。

もし、新入社員がこのような考えを持っているのであれば、職場の風土から見直す必要があるかもしれないですね。

2024年の新入社員の傾向は?

ワークハピネススタイルというサイトに「 2024年の新入社員の傾向は?Z世代を取り巻く環境や育て方を解説」

workhappiness.co.jp

というエントリーが上がっていました。

まだ、新年度になったばかりなのに早いですね。

さて、内容を確認してみて、なるほど!と思ったことと、そうかな?と思ったことがありました。

まず、「 報連相に苦手意識を持っている」については、タイミングで悩んでいる新入社員が多い印象はあります。

上司や先輩が忙しそうにしていると、どうしても遠慮してしまうようです。

私は、「付箋紙を活用して、報告・連絡・相談したいことがあるので時間ができたら声をかけてください」とメモして渡してはどうか、と提案しています。

メールでも良いのですが、メールの場合はタイムラグになったり見逃されてしまうことがあるので、付箋紙をお勧めしています。

次に「 受け身の傾向がある」については、職場の上司や先輩にも問題があるかもしれないと考えています。

つまり、どの段階になれば報告すればよいか、不明な点があれば誰に相談すれば良いか、そういったことが明確になっていないと能動的に動けないのです。

すべきことが明確であれば、最近の新入社員は率先して動こうとします。

新入社員が動きやすくするためにも職場での受け入れ態勢を整えると良いですね。

「 心を開く人の範囲が狭い」に関しては、職場の先輩が遠慮して話しかけないという問題もあります。

社会人になるまで、同世代の中で過ごしてきた新入社員たち。

自ら先輩に話しかけることは、相当な勇気が必要になります。

まずは、先輩から声掛けをしてあげて欲しいと思います。

 

新入社員が怖がっていること

毎年、新入社員には聞いているのですが、固定電話がない家庭も増えてきています。

また、固定電話があったとしても、電話がかかってきてナンバーディスプレイを見た際に知らない番号だったら取らない、という人が多いのが実態です。

このような生活様式を経て成長した最近の新入社員は、全く知らない人から電話がかかってきて、取り次ぐ経験をしていない人もいます。

「若い人が電話をとる」ということを当然のように考えていたのでは、「電話は怖い」という恐怖体験を植え付けることになります。

まず、電話に慣れさせてあげるシミュレーションを行い、不安を払拭させてあげましょう。

令和6年度の新入社員研修も佳境

令和6年度の新入社員研修も山場です。

今年度の新入社員も前向きで一所懸命な姿を見せてくれます。

弊社で実施する新入社員研修では、仕事の流れやマナーを実践するタイミングを重視し、体感型のワークショップスタイルで行っています。

ですので、研修後の感想には「あー!働いた!」という言葉が聞かれます。

研修であり、OJTでもある研修。

仕事をシミュレーションすることで、職場に配属された際の不安を払拭できるのではないかと考えています。

新入社員のコメントからも「電話を取るのが怖かったけど、だいぶ怖さが緩和しました」という声もありました。

さあ、皆さんの会社でも新入社員の不安を払拭するために予行練習をできる場を用意してあげましょう!

シリアスゲーム ~嚶鳴の学び舎バックナンバー~

オンライン研修に脚光が集まっていますが、せっかくなので楽しく学べる環境が整えられないものか・・・実は、このような観点の研究は20年ほど前から始まっています。
更にさかのぼれば、1970年にクラーク・アプトが「SeriousGames」という論文を発表しているので、昔からゲームの活用については注目していた人がいたということです。
昨今では、カードゲームやボードゲームなどの教育利用が注目されつつあったのですが、折角オンラインでの教育環境に光が当たっているので、デジタルゲームの教育利用について紹介します。
日本におけるデジタルゲームの教育利用研究の第一人者は東京大学大学院情報学環 講師(大学総合教育研究センター講師 兼任)の藤本徹氏でしょう。
平成19年には「シリアスゲーム-教育・社会に役立つデジタルゲーム」を東京電機大学出版局から出版しています。
この中で、「遊びは学習の根源的な方法である」というゲームデザイナーのクリス・クロフォードの言葉を紹介し、これまでのやりかたに囚われた教育のあり方に警鐘を鳴らしています。
シリアスゲームとは、「教育をはじめとする社会の諸領域の問題解決のために利用されるデジタルゲーム」と定義されています。
現在のゲームには、かなり社会構造を反映した内容のものも多くなってきました。
私どもも、オンライン研修とシリアスゲームの融合、今こそ実現するよう研究していきます。


参考:「みんなのSGポータル」http://msgport.net/#AboutHeader

 

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オンラインでの研修 ~嚶鳴の学び舎バックナンバー~

新型コロナウイルスの影響で、対面の研修が中止される中、オンラインでの研修取り組みに注目が集まっています。
私は西暦2000年頃に四国電力のeラーニングを担当していました。
その2000年は、「eラーニング元年」といわれ、さまざまな研修会社がeラーニング教材を開発し、販売するようになりました。
この当時のeラーニングは、いわゆる「紙芝居型」WBT(WebBased Training)が主流で、インターネットブラウザ上で展開される紙芝居型のコンテンツで学び、理解度テストを行うという構造のものでした。
今でも、このような形態のコンテンツが主流なのではないでしょうか?
さて、ではこの度の研修のオンライン化はどのようなものかというと、これまでのeラーニングで主流であった非同期型のコンテンツとは異なり、ZoomなどのWeb会議システムを活用し、リアルタイムで参加して学ぶ形態に変わってきたようです。
特に、Zoomなら「ブレイクアウトルーム」という機能で、分科会的な学びあいが実現するため、グループ討議やグループワークなども運営次第で可能になります。
話題になったところでは、教育工学会が2020年春季全国大会をオンラインで実施したことがニュースになりました。
他にも、さまざまな会社や団体がオンラインで配信するようになりました。
新入社員研修もオンライン化する動きもあります。
この機会に、集まることの意味、一斉に行うことの意味など再考する機会になると良いですね。

 

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「学び」とは? ~嚶鳴の学び舎バックナンバー~

今回は、あえて「学び」について概観してみたいと思います。
皆さんは、「学び」とは何か?と問われてどのように答えるでしょうか?
意外に思われるかもしれませんが、「学び」の定義は時代によって変遷しています。元々の学習の定義は「行動が変化すること」とされていました。これはなんとなく分かりやすい定義です。しかし、学習に関する研究者、特に心理学者は目に見えない次元、つまり「頭の中で起こっている情報処理」や「身体全体の変化」などに注目します。
その後、個人を単体としてみるのではなく、学習を支援する者と学習者の関係、学習者相互のやりとりなどから「学び」を探求していくようになりました。
最近では、「感情」が「学習」に及ぼす影響についても注目されてきました。特に、「楽しさ」を中心にすること、「共愉(共に楽しみあう)」ことが学びを深めることが分かってきました。
私も「楽しく習得する(楽習)」をポリシーに研修の設計をしています。また、格言に「好きこそものの上手なれ」とか論語にも「これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」と言われるように「楽しむ」ことは「学び」にとって重要な要素だと考えられます。
これらを踏まえて考えると、「良い学びとは、他者との良好な関係の中で好ましい言動を認識し、その意図や意味を理解・記憶することで何らかの行動をする際に、その好ましい言動を意識し、その好ましい言動が再現性のある形で行われるようになること。さらに、その好ましい言動をより好ましい言動に変容しようとする態度」と考えると良いのではないかと考えています。
皆さんにとっての「学び」はどのようなものでしょうか?

 

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