オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

カフェでPCを開く仕事、本当に価値を生んでいますか?

スターバックスなどのカフェでノートパソコンを開き、Wi-Fiにつないで仕事をしている人たち。
「カッコいい働き方」や「自由なワークスタイル」の象徴にも見えますが、Yahoo!ニュースに掲載された記事では、ちょっと厳しい視点が提示されていました。

news.yahoo.co.jp


カフェでできる仕事は限られている

経営コンサルタントの視点からすると、カフェでできる仕事は大きく分けて2つ。

  • 生産作業(執筆・デザインなど)

  • 間接コミュニケーション作業(メール返信・資料作成など)

ところが、実際に多くの人がやっているのは「間接コミュニケーション作業」。これは付加価値を直接生み出すわけではなく、売上を伸ばす仕事でもないと指摘されています。


間接作業は“残念な努力”になりやすい

著者は「こうした間接作業は半減させても売上は落ちない」とまで言います。
むしろ、直接コミュニケーション(対面・電話など)で一気に解決したほうが、誤解も減り時間も節約できるのです。

メールのやり取りに時間をかけるより、短い対話のほうが成果につながるケースは多いのではないでしょうか。


働き方改革」の履き違え

「時間や場所に縛られない働き方」は魅力的ですが、すべての仕事に当てはまるわけではありません。
セキュリティや生産性を軽視した「なんとなくのリモートワーク」や「カフェワーク」は、逆に効率を落とすこともあります。

記事では「カフェでパソコンを開いている多くの人は、実際には“仕事している気分”を演出しているに過ぎないのでは?」という刺激的な問いも投げかけています。


本当に価値を生む“現場の仕事”とは?

価値を生み出すのは、成果が具体的に生まれる現場での仕事

  • 顧客や社会に直接影響をもたらす活動

  • 主体的な行動や責任感のもとで進める仕事

  • 改善や提案を積極的に行う現場力

例えば、

  • スターバックスはコーヒーを提供するだけでなく「居心地の良い空間やコミュニティ」をつくり、顧客価値を高めています。

  • 建設現場では、完成品だけでなく、設計からメンテナンスまで見据えて社会的価値を提供しています。

  • IT・サービス業では、顧客との密な対話を通じて新しい価値を絶えず創造しています。

共通しているのは、現場で顧客価値をダイレクトに生み出していることです。


まとめ —— 「現場力」が未来を変える

カフェで仕事をすること自体が悪いわけではありません。
大切なのは、その時間が本当に成果や顧客価値につながっているかどうか。

「仕事をしている気分」にとどまるのか、
「価値を生み出す現場」に身を置くのか。

私たちの働き方を考える上で、改めて問い直したいテーマだと思います。

  • あなたの“現場”はどこですか?

  • カフェでの1時間と、顧客や仲間と直接向き合う1時間、どちらがより価値を生むでしょうか?

  • 「仕事をしている気分」から「価値を生む行動」へ、シフトできる余地はありませんか?