営業やプレゼンの場で、資料の内容をそのまま読み上げる人に遭遇したことはありませんか?
あるいは、自分がそうしているかもしれないと、心当たりのある方もいるかもしれません。
DIAMOND Onlineに掲載された記事『仕事ができない人は商談で「資料の内容を読み上げる」。では、仕事ができる人は何を話す?』では、そんな“あるある”な営業スタイルに疑問を投げかけています。
営業未経験からキャリアをスタートし、最初は最下位の成績だったという福島靖さんが語るのは、「話す内容」ではなく、「人間性」こそが信頼を生むという事実。
この記事を読んで、改めて営業やコミュニケーションにおける“本質”を見直したくなりました。
資料の「読み上げ」は“説明”になっていない
福島さんが強調するのは、資料の読み上げ=説明ではないということ。
むしろ、相手は資料を見れば分かることをわざわざ口にされることで「この人、準備してきたのかな?」という不信感を抱くことすらあるそうです。
では、仕事ができる人は何を話しているのでしょうか?
それは、「相手に考える余白を与える」こと、そして「誠実に答える」こと。つまり、自分から語りすぎず、相手の言葉を“聞く”ことを重視しているのです。
「売る」から「共に考える」へ──営業のパラダイムシフト
パーソル総合研究所のコラムにもあるように、営業の現場は今、「商品を売る」ことから「課題を共に考え、解決の伴走をする」ことへと大きくシフトしています。
必要なのは、華麗なトーク術ではなく、「聞く力」「質問力」「共感力」。相手の言葉の裏にある本音を見つけ出す力、そしてその悩みを言語化する力が、真のコミュニケーションスキルだといえるでしょう。
筆者もこれまで、営業研修や1on1の場で「沈黙が怖くて、つい説明しすぎてしまう」という声を多く聞いてきました。しかし実は、沈黙は“相手が考えている時間”であり、“信頼を育むチャンス”なのです。
「自分を売る」ことの大切さ
記事中で印象的だったのは、福島さんが「営業終盤にはほとんど商品説明をしなくなった」と語っていたことです。
それでも成果が上がったのは、「この人と仕事がしたい」と思ってもらえる“人間力”を大切にしていたからだといいます。
資料や商品よりも、「あなたと一緒に取り組みたい」と思ってもらえるかどうか。それが、信頼という土台を築く鍵になります。
この視点は営業に限らず、社内のプロジェクトでも、面談でも、日常の対話でも応用がきくのではないでしょうか。
まとめ:話さない勇気を持つ
結局、話し上手より聞き上手。
伝えるよりも引き出す。
そんなスタンスが、これからの“できる人”の条件なのかもしれません。
沈黙を怖がらず、相手の言葉を待つ余裕を持つ。
資料をすべて語らず、伝えたいことを一つに絞る。
そんな「話さない勇気」を持つことが、ビジネスの現場においてはむしろ強みになるのだと、改めて気づかされました。
資料を読み上げるクセがある方、トーク力に自信がないと悩む方にこそ届けたいメッセージ。
それは、
「大切なのは“何を話すか”ではなく、“どう向き合うか”」
今日から少しだけ“話す”を減らして、“聞く”を増やしてみませんか?