オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

「人のために動くのが面倒くさい」──GW明けの退職ラッシュと“やりがい喪失世代”へのまなざし

2025年のゴールデンウィーク明け、多くの企業で新入社員の“早期退職”が急増しているというニュースが話題になっています。

特に注目されたのは、FNNプライムオンラインが報じた、退職代行への依頼が1日で250件を超えたという衝撃の事実です。

www.fnn.jp

「もう限界」──“辞める選択”ができるほど心が回復した

メンタルクリニックの専門家によれば、ゴールデンウィークという長期休暇が“心と体のリセット”のきっかけとなり、初めて「辞めよう」と考えるだけの余力が戻る人も少なくないそうです。

退職の理由はさまざまですが、記事の中では以下のような声が紹介されていました:

  • 「人のために動くのが面倒くさい」

  • 「職場の人間関係がつらい」

  • 「そもそもやりがいが見つからない」

こうした声から見えてくるのは、仕事を“我慢して続けるもの”という旧来の価値観が、もはや通用しなくなっている現実です。

hataractive.jp

「やりがいがない」に潜む7つの原因

実際に、「やりがいがない」と感じる原因については、ハタラクティブが掲載した調査が参考になります。記事では、以下のような項目が挙げられていました:

  • 自分の仕事が正当に評価されていない

  • 毎日が単調で成長の実感がない

  • 将来性や目標が見えず、不安が募る

  • ミスが続いて自信を失っている

  • 周囲と信頼関係が築けていない

  • 働く意味や社会貢献性が感じられない

このように、「やりがいがない」と一口に言っても、その背景には自尊心・成長実感・人間関係・将来不安など、複雑な感情や構造が隠れています。

離職を防ぐ企業の工夫:「ジム・エステ2万円補助」

記事では、社員のメンタルケアや定着率向上を目的に、福利厚生を“ストレス対策型”に進化させている企業の事例も紹介されています。

  • 月2万円まで、ジム・エステ・カラオケなど自由に使える支援制度

  • リフレッシュのきっかけづくりを企業側が用意する試み

もちろん、根本解決とはいかないまでも、「まずは少しでも余裕を持てる状況をつくる」ことは、新入社員にとって大きな意味を持ちます。

「辞めたくなる」のは甘えではない

かつては「3年は我慢しろ」と言われていた時代もありましたが、いまは「キャリアの最初から無理して壊れるくらいなら、早めに環境を変える」という選択も受け入れられるようになりつつあります。

もちろん、すぐに転職するのではなく、まずは「やりがいを見つける工夫」をしてみることも大切です。

ハタラクティブの記事では、以下のような対処法も提案されています:

  • 当事者意識をもって主体的に動く

  • 信頼できる仲間をつくる

  • 仕事以外の“生きがい”を育てる

  • 長期休暇をとってリセットする

  • 部署異動や転職も視野に入れる

まとめ:「やりがい」への道を急がないでいい

やりがいは「与えられるもの」ではなく、「見出すもの」だと言われます。しかし、疲れ果てた状態ではその“見出す力”さえ湧きません。

GW明けの退職者が多いのは、決して“甘え”ではなく、エネルギーが少し戻ったことで「限界」と向き合えるようになった証かもしれません。

企業も、そして私たち一人ひとりも、“やりがいの見つけ方”を語れる社会を、今こそ育てていく必要があるのではないでしょうか。