ChatGPTをはじめとした生成AIの普及により、ビジネスの現場でもAI活用が当たり前になりつつあります。
しかし、今春の新入社員世代には、上司や先輩に相談せず、AIだけを“相談相手”にしてしまう人も増えているようです。
そんな中、ある先輩が「もうAIを使うな!」と新入社員を注意したエピソードがYahoo!ニュースで話題となりました。
これは単なる“AI否定”ではなく、「人とともに考えること」の大切さを伝える行動だったのです。
AIは「見えていない」「感じていない」
生成AIはまるで人と話しているかのようにスムーズに応答してくれます。
でも、AIには“目”も“耳”も“肌感覚”もありません。
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打ち合わせの微妙な空気
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顧客の表情や間の取り方
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同僚の緊張や苛立ち
こうした「非言語的なヒント」は、AIには一切読み取れません。
現場での仕事には、そうした“感覚”を活かした判断が求められることが多々あります。
経験を通じてしか育たない「推論力」
記事では、判断力を支える3つの思考法も紹介されています。
特にアブダクションは、現場での仮説検証に欠かせない思考法。
「なぜ契約が取れなかったのか?」「なぜこの提案は刺さったのか?」──
こうした“なぜ”を考えることが、思考力や対応力を育てます。
この「仮説を立て、現場で試し、結果を受け止め、また考える」サイクルこそが、OJTの醍醐味であり、新人が成長するために不可欠な営みなのです。
アブダクションを支える職場文化を
ミライイの記事では、アブダクション(仮説推論)をビジネスに活かす方法も紹介されています。
アブダクションは、
“結果から原因を探る「新しい問い」を生み出す力”
です。だからこそ、正解のない現代のビジネスにおいてとても重要なスキルなのです。
そのためには…
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小さなプロジェクトから仮説検証を試せる環境
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失敗を責めない文化
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論理的思考を鍛えるためのトレーニング
が不可欠です。
「AIは補助、最終判断は“人”がする」
AIは、私たちに情報やヒントを与えてくれます。
でも、その情報を“どう活かすか”は私たち次第。
だからこそ、AIを使うなではなく、
「AIだけに頼るな」
という言葉が、新入社員にかけるべきメッセージなのかもしれません。
新人が育つには、「人とともに考えるプロセス」と「現場の試行錯誤」が必要です。
AIの時代だからこそ、人間が持つ“仮説思考力”と“感性”の価値を、改めて大切にしていきたいものですね。