2025年の新入社員は、いわゆる「マスク世代」。
コロナ禍によって大学生活の大半をリモートで過ごし、対面でのやりとりや叱られる経験をほとんどせずに社会に出てきた世代です。
この春、企業で彼らを迎える側としては「どう関わっていいのかわからない」と感じている方も多いかもしれません。
しかし、この「マスク世代」の育成には、これまでとは異なる“丁寧な関わり方”が必要です。
表情が乏しい? それはノンバーバルの経験が不足しているから
PRESIDENT Online によれば、「マスク世代」は表情筋の発達が弱く、ノンバーバルなコミュニケーションに課題を感じている人が多いとのこと。
これは、コロナ禍でリアルな対話の機会が減ったことが背景にあります。
それならば、まずは「笑顔の型」から教える。
表情のトレーニングや、アイコンタクトの仕方を丁寧に伝えることが、新人にとって大きな支えになります。
実はこれは新人だけでなく、上司やベテラン社員にとっても大切な視点かもしれませんね。
「叱られたことがない」からこそ、伝え方に工夫が必要
注意したり、改善を促したりする場面で「ハラスメントになったら…」と、伝える側が萎縮してしまうケースもあります。
しかし、無難に済ませてしまうと、かえって新人の成長機会を奪ってしまうことも。
ここで大切なのは、「少しだけ難しい課題」と「小さな達成感」をセットで与えること。
ちょっと頑張ればできる課題にチャレンジしてもらい、乗り越えた時に「できたね」とフィードバックする。
その繰り返しが、自己効力感と成長意欲を育てるのです。
実践現場での研修スタイルにも変化が
昨年の記事ですが、ミヤテレの報道では、アイリスオーヤマの新入社員研修が紹介されていました。
そこでは「ロールプレイング型研修」を通じて営業スキルを学ぶと同時に、「良い点 → 改善点」という順でフィードバックを行っているとのこと。
これは、心理的安全性を確保しつつ、成長を後押しするスタイルです。
また、新入社員の離職理由には「正解がわからない」「やりがいを感じられない」「プライベートの時間が取れない」などが多く挙げられています。
だからこそ、「業務の全体像を最初に示す」「納得感のある説明を行う」といった工夫が、新人の安心感につながります。
上司・先輩の側にも「学び直し」が必要な時代
「新人育成がうまくいかない」と感じるとき、多くの上司や先輩は「何を教えたらよいか分からない」と悩んでいます。
今の新入社員は、個人を尊重してもらうことで心を開く傾向があります。
だからこそ、「見て覚えろ」の時代とは異なる“個別対応”が必要。
それは決して甘やかすことではなく、意味や背景を丁寧に伝えながら、成長に向けて伴走する姿勢なのです。
まとめ:今どきの新人育成は「育てる」より「整える」
これからの新人育成では、
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表情・非言語コミュニケーションのトレーニング
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少し高めの課題+小さな成功体験の積み上げ
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「意味づけ」「全体像」「背景の共有」
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上司・先輩の“教える力”のアップデート
といった要素が欠かせません。
「マスク世代」=ポテンシャル世代。
適切な関わり方と働きかけができれば、彼らはきっと頼もしい戦力になります。
春は「育成の季節」。
まずは関わり方を見直すことから、始めてみませんか?