オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

「それは私の仕事ではありません」──仕事ができる人とできない人の境界線とは?

こんにちは!
今日は「それは私の仕事ではありません」という言葉について考えてみたいと思います。

この言葉、一見すると冷たい印象を与えるかもしれません。しかし、職場環境や状況によっては、このフレーズが「仕事ができる人」と見なされるか、「できない人」と評価されるかが大きく変わるのです。

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「それは私の仕事ではありません」がNGな職場

DIAMOND Onlineに掲載された『【言ったら一発退場】たとえ優秀でも口にすると「仕事ができない人」と思われてしまう言葉・ワースト1』という記事では、ベンチャー企業を中心に、次のような考え方が示されていました。

1. 担当業務だけをこなす人は評価されない

ベンチャー企業では、一人が複数の仕事を兼務することが当たり前。
「自分の仕事はここまで」と区切る人は、柔軟性がないと見なされ、組織の成長を妨げる存在になってしまいます。

2. 「仕事だからやる」のではなく、「必要だからやる」

評価されるのは、積極的に手を挙げる姿勢を持つ人。
例えば、「新しい企画を考えてみましょうか?」「動画広告を試してみませんか?」と自発的に動ける人が活躍できます。

3. 「落ちているボール」を拾うことが重要

企業では、明確な担当者が決まっていない仕事が放置されることがあります。
こうした仕事に気づき、拾うことができる人こそ、信頼され、組織全体の成果につながる存在となるのです。

つまり、「それは私の仕事ではありません」という言葉が出てしまう時点で、成長機会を逃し、チームの信頼を失うリスクがあるというのがこの記事の主張でした。

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「それは私の仕事ではありません」がOKな職場

一方で、Books & Appsに掲載された『よい職場ほど「私の仕事ではありません」と、堂々と言える。』という記事では、逆の視点が示されていました。

1. 「断れない人」に仕事が集中するのは問題

何でも引き受ける人ほど、負担が大きくなり、生産性が低下します。
本来は「成果を出せる人」が評価されるべきなのに、「仕事を断らない人」に負担が偏る環境は不健全です。

2. 一度に複数のことを抱えると成果は出ない

ドラッカーも指摘しているように、集中が成果を生む
担当外の業務を次々に引き受けると、本来の重要な仕事が後回しになり、結果的に全体の生産性が落ちてしまいます。

3. 会社は「仕事を断らないこと」に見返りを提供していない

企業間の取引なら「契約以上のことをするなら対価を払う」のが当然。
しかし、個人レベルでは、「仕事を断れない人」が一方的に損をするケースが多いのです。
こうした状況が続くと、社員のモチベーションが低下し、離職につながるリスクも。

このように、「私の仕事ではありません」と言えない職場は、マネジメントが未熟であり、業務負担が偏ることで逆に非効率を生んでしまう可能性があるのです。


どちらが正しいのか?

ここで大切なのは、「仕事を引き受けること」=「良いこと」と単純に考えないこと。
「何を引き受けるべきか、何を断るべきか」の判断基準を持つことが重要です。

例えば:

自分のスキルや経験が活かせるなら引き受ける
 → その仕事をすることで、成長につながったり、チームの成果を最大化できるなら積極的に関わる。

「落ちているボール」なら拾う
 → 仕事が放置され、誰も対応しないことで悪影響が出るなら、サポートする。

本来の業務が疎かになるなら断る
 → 重要な業務に集中できないほど仕事を抱え込むのはNG。優先順位を意識する。

適切な人にパスする選択肢を持つ
 → 「自分がやるより、適任者に任せるほうが効果的」と思うなら、適切な人に仕事を引き渡す。

つまり、「それは私の仕事ではありません」を言うか言わないかは、職場の文化と状況に応じたバランスが必要なのです。


まとめ:大切なのは「主体的に判断すること」

「仕事を引き受けるか断るか」の判断基準を持たずに、ただ「頼まれたから全部やる」でも、「私の仕事ではないから絶対やらない」でも、どちらも問題があります。

主体的に考え、組織全体の成果を意識する
本来の業務に集中できる環境を作る
チームのために何が最適かを判断する

これらを意識して行動すれば、「仕事ができる人」として評価されるだけでなく、健全な職場環境の維持にもつながるでしょう。

あなたは「それは私の仕事ではありません」と言える職場と、言えない職場、どちらが理想だと思いますか?