オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

関係が良すぎると危険?「関係性の罠」に陥らないチームの作り方

みなさん、こんにちは。

今回は、中原淳先生のブログで紹介されていた『あなたのチームは「関係性の罠」にはまっていませんか?』という記事を元に、職場やチームにおける「関係の質」の重要性と、それがもたらすリスクについて考えていきます。

 


「関係性の罠」とは?

まず、「関係性の罠」という概念について簡単に説明します。

この言葉は留岡一美先生が提唱したもので、チーム内の「関係の質」を高めることが目指される一方で、仲の良さを重視するあまり、同調圧力が生じてしまう状態を指します。

例えば、日本特有の「和を尊ぶ文化」では、以下のような問題が起きやすくなります。

  • 本音を言うと場の空気を壊すと感じてしまう
  • 建設的な意見や異なる視点が抑圧される
  • 意見がまとまらない場面で、無理に妥協してしまう

このような状況は一見すると「平和」で「まとまり」があるように見えますが、実際にはチームの創造性やパフォーマンスを低下させるリスクがあります。

 


 

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「関係の質」と「成功の循環」

「関係性の罠」の背景には、「関係の質」という概念があります。

これは、MITのダニエル・キム氏が提唱した「成功の循環」モデルに基づくもので、以下の4つの要素が相互に作用して組織のパフォーマンスを左右します。

  1. 関係の質:信頼や協力、コミュニケーションの深さ
  2. 思考の質:問題解決や創造的な発想のレベル
  3. 行動の質:効率的で積極的な行動
  4. 結果の質:業績や成果

これらは好循環を生むこともあれば、悪循環に陥ることもあります。例えば、「関係の質」が低下すれば、思考や行動も停滞し、結果的に組織全体のパフォーマンスが悪化するということです。

 


 

www.humanvalue.co.jp

 


日本特有の「関係の質牧場」

中原先生のブログでは、日本の職場が「関係の質牧場」と化してしまうリスクが指摘されています。これは、「関係の質」を重視しすぎて、仲の良さばかりが評価される環境のことを指します。

たとえば

  • 会議で異なる意見を出しづらい
  • 無難な提案や話題で終わってしまう
  • 挑戦的な行動や変革が生まれない

これでは、どんなに「関係が良好」でも、組織の成長やイノベーションは期待できません。

 


「関係性の罠」を防ぐためには?

では、「関係性の罠」に陥らないために、どのような工夫が必要なのでしょうか?

以下のポイントが有効です。

  1. 心理的安全性の確保
    Googleの研究でも注目された心理的安全性を高めることで、チームメンバーが率直な意見を出しやすくなります。

  2. 多様性を尊重する文化
    異なる視点や意見を歓迎することで、建設的な議論が生まれます。

  3. 対立を恐れない
    健全な対立はイノベーションの源泉です。意見の違いを受け入れる姿勢を持ちましょう。

  4. 明確な目標設定
    チームのゴールが共有されていれば、関係性だけに依存せず、成果を出す行動に集中できます。

  5. フィードバックの活用
    チーム内で定期的にフィードバックを行い、個々の行動やチームの状態を改善するサイクルを回します。

 


結論:「関係の質」を超えて成果へ

「関係の質」を高めることは重要ですが、それだけに依存してしまうと「関係性の罠」に陥るリスクがあります。

心理的安全性や多様性を意識しながら、チームの創造性や成果を最大化する方法を模索していきましょう。

この記事を読んで、皆さんのチームの現状について改めて考えるきっかけになれば幸いです。