オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

日本最古の兵法書「闘戦経」

日本最古の兵法書に『闘戦経』という書物があります。
この書は、今から900年以上も前、平安時代の末期に朝廷の書物を管理していた大江匡房が書いたものとされています。
大江匡房は、『孫子』の説く「兵は詭道なり」という兵法が日本人のスタイルに合わ
ないと考えたようです。
ですから『闘戦経』は、「真鋭を説く」と書かれているそうです。つまり、「正々堂々
と戦うこと」が大切だということです。
さて、この『闘戦経』には人材育成に関する項目も多々あります。
中でも、「心に因より気に困る者は未だしなり。心に因らず気に困らざる者も未だし
なり。知りて知を有たもたず、 慮おもんばかって慮りを有たず。ひそかに識りて骨と化し、骨と化して識る。」という言葉は、現代でも十二分に通用する考え方だと思います。
これは、骨にまで達した知識でないと役に立たないということで、つまり、どのような状況であっても通用する知識があり、それを活用できる技能、そして、活用しようとする態度が必要なのです。

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