オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

「ビジネスマナー」の奥深さ

新入社員研修が近くなると、どうしても調べたくなるのが「本当のビジネスマナー」です。

以前から、スッキリしない気持ちがあり「調べたくなる癖」が発動します。

今日は、面白いブログを見つけました。

www.netlorechase.net

安定的につながる固定電話なら「もしもし」を言っちゃダメ、という説について納得は出来ないまでも理解は出来るのです。

つまり、「余計な言葉で相手の時間を奪わない」程度の意味で・・・。

しかし、携帯電話であれば話が異なります。

電波の状況などで通話が不安定になることがあり、その際は通信の確認をするための言葉は必要になるはずです。

そうした際には「もしもし」は便利な言葉です。

なぜなら、日本人ならそのニュアンスが浸透しているからです。

そこで、そもそも「もしもし」とはどういう意味か、私はマナーの師匠から「申す申す」が語源と習っていました。

これは正しいようですが、なぜ「申す申す」が「もしもし」に変容したかまでは考えが及びませんでしたので、このブログを読んで「深いなぁ・・・」と感じた次第です。

いずれにしても、世の中には根拠薄弱な論説が多く流れています。

「そもそも」とか、「なぜ」という観点で根拠を探ってみると本質に近づけるのではないかと改めて感じた次第です。

戦略的な人財開発

働き方改革」が本格化するであろう平成30年。

働き方改革」を進めるためにも、企業の持続的成長を確保するためにも「人材」の強化が不可欠です。

そのためには、パフォーマンスの高い人材を継続的に確保する「人材育成のしくみ」が、ますます求められてくることでしょう。

一方で、教育・研修担当者の経験が浅い、総務・人事と兼務で時間が取れないなど、「人材育成のしくみ」が十分でない企業も多いのが現実です。

経営資源のうち、2倍にも3倍にも使えるのは、唯一人的資源だけである」とドラッカーが言っているとおり、人財開発がこれからの企業の行く末の決定打になると思います。

人財開発は、組織レベルの「経営戦略」と個人レベルの「キャリア形成」「人材育成」を組み合わせ、戦略的に行うことが重要です。

今こそ、戦略的な人財開発を進めていきたいものです。

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『学び』は多面的

うっかり半年ほどブログを更新していませんでした。

早いもので平成29年もあと二週間足らずとなりました。

今年も皆さまからのご愛顧を賜ることができ、多くの一期一会を経験しました。

人の可能性は∞

一人ひとりのもつ「業(ワザ)」を磨く支援をさせていだき今年も一年。

私自身もさまざまな学びがありました。

特に「阪口武 人事塾」では、半年間の『人事』に関する学びで師匠の経験知と理論の融合、そして、共に学んだ仲間からの刺激。

本当に充実した空間を共有し有意義な時間を使うことが出来ました。

学びは実践に!

今年の4月に出版された「人材開発研究大全」に刺激を受け、「研修転移」を今までよりも意識した一年。

私が学んだことも、新年の学習支援に活かさなければ!と意を決しておるところです。

平成30年も、いろいろなことがあると思います。

全ての経験を良い学びにしていきたいものです。

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人材育成のプロを目指して

7月28日(金)に発行されたメールマガジン「 IDマガジン 第68号」に掲載された鈴木教授のコラムを読み返していると、表題について改めて考えさせられました。

少し引用します。

「やっぱりIDerも、自分はデザイナーだと自覚することから始めて、自分ごとのプロジェクトに取り組み、みんなに喜んでもらえる作品を生み出す人なんです。そして「対象領域を限定した領域依存の専門的な知があるかどうか」でプロか素人かが決まる、という点も踏まえて、プロであり続けたい(プロに近づきたい)ものですね。授業は誰でも行っているが、IDの素養を持つ人がデザインした授業は、「こういう授業が受けたかったんです」と言ってもらえるようになるはずであろう。いや、そうならないとすれば、まだアマチュアであって、プロとは呼べないということなのかな。」

現在、弊社では研修を中心にした事業を行っています。

なので、「こういう研修を受けたかった」と言っていただけるようデザインしています。

先般、高知商工会議所様主催の研修では、参加者の方からそういうお声を頂戴しました。

とても嬉しく思いました。

少しは「プロらしくなってきたかな」と・・・。

しかし、「研修のプロ」は「人材育成のプロ」と同義ではないと考えています。

もっと「人事」のこと、「人」のこと、「仕事」のこと、まだまだ勉強が足りないと思います。

さらに精進が必要です。

 

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インストラクショナルデザインとコーチング

インストラクショナルデザインは、「学びを支援するための方法論やモデルの集合的な考え方」と捉えてもいいと思います。

コーチングは、「教えない学習支援の方法論」といえるでしょう。

と考えると、インストラクショナルデザインの考え方を活用したコーチングができれば、さらに良い「学習支援」のスタイルができるのではないか、と考えております。

今、活用できるであろうモデルとしては、学習への動機づけモデルである「ARCSモデル」が真っ先に思い当たります。

私が実践しているコーチングでは、テーマに関係あるトレンド情報などから入るように心がけています。これは、テーマへの注意と関心を持ってもらうことを狙っております。

その後は、自分史をたどることでご自身も気づいていない「武器」に気づいていただき、テーマへの関連性に結び付けていきます。

その後、GAPモデルを活用して課題設定し、解決の糸口をスモールステップで描いてもらうことで自信につなげます。

コーチングのまとめでは、「お話できてよかった」と感想を頂戴しております。これは、満足を感じていただくことでアクションプランを実践することにつなげるためです。

今後はさらに、インストラクショナルデザインコーチングを融合的に展開していきたいと思います。

 

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人脈形成の支援

東京大学 大学総合教育研究センター 准教授、東京大学大学院 学際情報学府 准教授(兼任)である中原 淳 氏の編集による「人材開発研究大全」という分厚い書籍が発刊されました。

その中では、大学時代から就職後までのキャリア形成、能力向上に関するさまざまな研究知見の論文が掲載されております。

まだ、半分ぐらいしか読めていないのですが、中盤までで興味深かったのが、「OJTと社会化エージェント」で明らかにされた「新卒社員の組織社会化を促す社会化エージェントが3人存在し、それぞれが非明示的な役割分担がなされており、それぞれの行動により組織社会化が促進される」という内容です。

中でも、「人脈拡大を支援」する行為、という点に共感を覚えました。

確かに、新入社員の入社後の反応では、「人間関係」にまつわる不安が語られております。

自身の経験を振り返ってみても、人脈拡大がその後の社会人生活に及ぼす影響が大きかったこともあり、この内容は非常に示唆深く感じました。

今後のOJTに関する研修においては、この点についても啓発していきたいと思います。

 

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新入社員が「メモをとらない」原因仮説

本日は、新入社員研修から約一ヶ月後のフォローとして、各企業様を訪問しております。
とある企業の新入社員に話を聞いたところ、「失敗」に対する不安が大きいとのことでした。
よくよく話を聞いているとメモをとってないことによる失敗が多いことも分かってきました。
新入社員研修では、メモをとることの重要性が必ず教えられているはずですが、なぜできないのか・・・二つの仮説を考えてみました。
一つは、そもそも上司や先輩が教えてくれていることが理解できず、「何をメモして良いか分からない」というものです。
新人にとって、毎日が未知の世界への挑戦です。
ほとんど暗号のような言葉が飛び交っている、分からない言葉だらけの世界。
「メモをとれ」と言われても、何をメモしたら良いかすら分からない。という仮説です。
もう一つは、「メモの習慣がない」というものです。
最近では、ホワイトボードに記述したものをスマホなどで撮影することが一般的になってきています。
このこと自体は悪くないのですが、そのためにメモをとることが億劫になっているのではないか、という仮説です。
いずれにしても、ミスを防ぐためには、早く「メモ」の習慣は身につけておくことが重要です。
面倒ではありますが、一か月ぐらいは辛抱して「メモは?」と指摘し、習慣化して欲しいと思います。
 

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