オフィスKojo 「伝刻の詞」

「人のこと」にまつわるさまざまなできごとを本質的な視点で見つめていきます。

劣等感の克服

劣等感を克服するために、アドラーは二つの考え方を提示しています。

一つは、「優越への努力」です。

これは、他者に対する競争心や嫉妬心を克服するために努力をすること、だと言っています。

二つ目は、「完全への努力」です。

これは、周囲の人達のために何が出来るか、を考えて努力することです。

「世のため、人のため」に頑張ることと言いかえても良いかもしれません。

前者は、人との敵対が前提となっており、失敗は敗北を意味します。

後者は、一体感の中で頑張ることが前提で、失敗は努力のワンステップ、挑戦の証と考えます。

成長を考えるなら、「完全への努力」で劣等感を克服していきたいですね。

 

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劣等感

誰しも、何らかの「劣等感」を持っていると思います。

この「劣等感」は、アドラーが発見したそうです。

アドラーは、「劣等感」を「理想の状態とのギャップ」と捉えています。

ですから、「劣等感」を感じること自体は普通のことであり、足りない部分を補うために他の人と協力していると考えられます。

しかし、「劣等感」を言い訳に使い始めると「劣等コンプレックス」になり、「理想の状態」に向かうことを諦めてしまうようになります。

今一度、素直な気持ちで「劣等感」に向き合うことで、ありたい自分の道しるべになるかもしれませんね。

 

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アドラー心理学

最近、一般的になってきた心理学に「アドラー心理学」があります。

心理学の世界で、突出して有名なフロイトユングと同世代の人ですが、なぜか二人ほどの強い印象がなく、注目されてきませんでした。

アドラーは、人間性心理学の源流として、その後のポジティブ心理学に引き継がれました。

特に、日本人にとってはフロイトユングの考え方よりも馴染みやすいのではないか、と私は考えております。

今後、アドラー心理学から参考になると思われるトピックを紹介していきたいと思います。

 

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ADDIEモデル

インストラクショナルデザインでは、学習を促進するための仕組みである教育システムに関する研究も進んでおり、教育システムを開発するプロセスをさす教育システム設計という考え方があります。

中でも、ADDIE(Analysis:分析、Design:設計、Development:開発、Implementation:実施、Evaluation:評価)が有名です。
これは、システム的な手続きであるPlan-Do-Check-Action(PDCAサイクル)をインストラクショナルデザインに当てはめたものと考えれば分かりやすいと思います。
まずは、問題の所在(どこへ行くのか?辿り着いたかどうかをどうやってしるのか?どうやってそこへ行くのか?)を分析し、教育を設計し、教材やテストなどを開発し、教育を実施し、その効果について評価・改善するという手順を繰り返して、教育の質を高めていきます。
なお、教材開発のプロセスとして、比較的使いやすいモデルに「教材開発の3段階モデル」(鈴木,1988)があります。

このモデルは、診断用・練習用・指導用教材を3段階に分けてつくっていくことを提案したものです。

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教育効果測定

人材意育成を担当しているものにとって、教育の効果測定は悩ましい問題です。そこで、注目されるのがカークパトリックの「4段階評価モデル」です。
このモデルは、1954年に構想され、1959年に公表された伝統的な枠組みあり、人材育成に携わる者のバイブル的な存在です。
このモデルでは、学習者の教育に対する好感度を示す「反応(Reaction)」、事前事後のテストで測る「学習(Learning)」、教育の成果が現場でどのように活かされ、行動の変容につながったかをフォローする「行動(Behavior)」、そして、教育が組織全体にどのような影響を及ぼしたかを問う「結果(Result)」の四段階で評価を行います。
ただ、企業において研修を設計する際は、業績に対する良い影響がある事を前提に行っているわけで、本来は「行動(Behavior)」に良い成果があれば、「結果(Result)」にも良い影響が現れなければなりませんし、そのような研修を企画していきたいものです。

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インストラクショナルデザインとは?

インストラクショナルデザインは、インストラクションを効率よく、効果的で、しかも魅力的な形で学習支援できるよう設計するための考え方のことです。

では、インストラクションとは何か、というと「学習者の学習を助けること」であり、ティーチングではありません。

なぜ、インストラクションなのかといえば、ティーチングがインストラクションの一部に過ぎないことを示しているからです。つまり、インストラクションには、さまざまな学習支援の方法があり、さまざまな活動があるということです。

インストラクショナルデザインは、「学習理論(心理学)」「コミュニケーション学」「情報学」「メディア技術」などさまざまな分野の知見を取り入れて、より良い学習支援のあり方を追求しています。

 

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「マーケティング」って?

企業活動において、「マーケティング」は重要なテーマです。

ところが、今ひとつ「マーケティング」について、形式的な取り組みしかなされていないような傾向が見受けられます。

マーケティング」とは、辞書には「顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選ぶとともに、販売促進努力により、需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動。」(出典:デジタル大辞泉)と記されています。

中でも、「顧客ニーズを的確につかむ」「最も有利な販売経路を選ぶ」ということをどのようにするのか、そこが難しいところですし、実際に何を行えば「マーケティング」といえるのか、どうもハッキリしない点が「マーケティング」の難点であると考えていました。

そこで、「マーケティング」をもう少し分かりやすく定義できないか、と考えたとき、エルブレーントラスト株式会社代表 森本尚樹氏の著書「マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる」を知り、読んでみて腹落ちしました。

マーケティングは、「売れる・儲かる仕組み化」』という考え方。

まさしく我が意を得たり、でした。

人の心理面を鑑み、自社独自の「強み」を追求することが、「マーケティング」の神髄なのだと思います。

今一度、自社の「独自性」、他社との違いは何なのか、振り返ることから始めたいものです。

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